うつくしいもの

「私、涼雅さん……、
いえ、JUKEの音楽を聴いて、生きる気力を沢山貰いました!

本当に、ありがとうございます!」


そう頭を下げた




「えっ!
何?お前、自殺でも考えてたの?」


涼雅は少し驚いたような表情


それは少し大袈裟な演技にも見えた




「――いえ。

ただ以前の私は本当に無気力で……。
だから、生きる気力も無くて……。

かと言って、自殺を考えてはないのですが」



「へぇー。
じゃあ、俺らの音楽が、お前の生き甲斐なんだ?」



「はい!!

そうです!」



涼雅のその言葉は、
まさに私の思っていた事で、

伝えたかった事だった



彼らの音楽が、
私の生き甲斐




いつか、直接彼らにそれを伝えたかったけど、

いつも彼らの周りにはファンの子達が沢山居て、

ずっと言えなかった




けど、今言えた
< 33 / 373 >

この作品をシェア

pagetop