うつくしいもの

「俺のものにしていいの?」


秋原さんはそう囁くと、
次は彼の方から唇を重ねてきた


次第に、彼の舌が私の口の中へと入って来る




そして、私はソファーに押し倒された



唇が離され、見上げると、私を見下ろす秋原さんの顔が有って、

私の事を見るその目がとても優しかった




「電気、消して下さい……。
テーブルの上にリモコン有るんで」



「え、ああ」



リビングの電気が消されて、

カーテンを通した月の光と、玄関の方から漏れて来る光だけになる





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