うつくしいもの
あんこーる

武道館でのアンコール公演の当日


明け方、午前4時




優雅のスマホが突然鳴り出した



優雅は床の上に置いた充電器の上に有るそれを、
寝惚けたまま手を伸ばして掴んでいた





「――こんな時間に、誰だろうね?」


私も目が覚めて、優雅に抱き付く




「――父親から」


優雅はそのかけて来た相手を見て眠気が覚めたのか、
体を起こし、その電話に出た



こんな時間に、父親から電話がかかって来るなんて、
よっぽどの事かもしれない




< 352 / 373 >

この作品をシェア

pagetop