うつくしいもの
あんこーる
武道館でのアンコール公演の当日
明け方、午前4時
優雅のスマホが突然鳴り出した
優雅は床の上に置いた充電器の上に有るそれを、
寝惚けたまま手を伸ばして掴んでいた
「――こんな時間に、誰だろうね?」
私も目が覚めて、優雅に抱き付く
「――父親から」
優雅はそのかけて来た相手を見て眠気が覚めたのか、
体を起こし、その電話に出た
こんな時間に、父親から電話がかかって来るなんて、
よっぽどの事かもしれない