うつくしいもの
◇
けっこう焦っているのかな?と思っていたけど、
ホテルを出てから涼雅は私の手を握り、ゆっくりと歩く
朝は海が白く光っていて、
夜は海が暗くしか見えなかったけど、
この道から見える朝の景観はとても綺麗
海沿いの一本道を涼雅と歩く
綺麗だから急いで歩くのが、
もったいないからかな
「私、いつか涼雅さんの、ピックが欲しいんです」
「ピック?
ああ。
最後、俺投げてるな?
気分が乗らなかった時は投げないけど」