うつくしいもの


最後に、一言だけ



“お疲れ様でした。

ありがとうございます”


そう、涼雅に伝えたかった





いつもは行かないのに、

そのJUKEを取り囲むファンの子達の群れに入って行く




涼雅はファンの子達と話していて、笑顔



その話しが途切れた瞬間に、
涼雅に声を掛けた




「あ、あの、涼雅さん!」


ん?と、こちらを振り向いた涼雅の顔が私の顔を見て、

段々と曇るのが分かった


さっき迄、笑っていたのに




「なに?」


言葉に詰まった私に、

刺々しい口調でそう言う



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