言えない言葉
唇を離し
ミズ君は真赤に
なっていた。
「雨祢…
なんで今まで、好きって
言ってくんなかったんだよ?」
ミズ君の言葉に
あたしは驚いた。
「え!?…
それで、怒ってたの?」
「怒ってねぇよ」
「黙ってたじゃん」
「あれは、違ッ…」
「じゃぁ、なんで?」
「お前が…
可愛げに『大好き』って
言うからだよ! アホ」
「ッ……!!!」
自分の顔は見てないけど、
今のあたしの顔は
きっと、
りんごに負けないくらい
真赤なんだろうな。