言えない言葉


お前の泣き顔も何もかも、

可愛過ぎんだよ。

お前にとって、

俺は初彼らしけど。


お前は俺に対してどうして良いか

わかんねぇんだろ?


だから、ちょっと遠慮してんだろ?


「?…ミズ君?

どうしたの?」

雨祢がそう言うと、

俺はもう我慢の限界だった。


「きゃッ!!」

気付いた時には、

俺は雨祢を強く抱きしめていた。



「ミズ…く…ん?」


雨祢は、突然の出来事に

吃驚して、アワアワしている。


「なぁ…もう、俺…

我慢できねぇんだけど?」


俺は本心のままに言った。


「へ?…ど、どうしたの?

急に…何が我慢なの?」

雨祢は俺の胸から、

顔をヒョコっと出して

俺を見上げた。


「だから、キスで良いから

してぇんだよ。 お前と」


「え!?…な、な…!?」

雨祢は、更に驚いた。


キスもないのか…

コイツは…。




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