春の短編集。
「誠〜、今日は楽しもうねっ」


キャピキャピした声が聞こえる


このアパートの壁はなんて薄いんだ。


聞きたくない声が混じってくる。


「里紗、おいで」


始まったか。


お風呂にでも入って落ち着こうかな


本当は壁を蹴ってやりたいけど


後ほど関わることになってしまうから


止むを得ず聞かなかった事にしている。
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