はい。学生ですが?

そして、ホームルームらしきものが始まり10分程で終わり、入学式へ移行するらしいのだが。

これがまた面倒なことになってしまった。

「はい。それでは、入学式に移動したいのですが、何か分からない人居ますか?」

あのー。サンダルでも大丈夫でしょうか?

なんて間抜けな事をこの空気の中で言えるわけがない。とりあえずバレないようにするしかないだろう。

「じゃあ、移動しますね。」

とその次の瞬間恐れていたものがやってくる。

「あー。そこの君」

俺ではないことを祈る!!!
が、そのちいさな希望を打ち砕くかのようにこう告げられた。

「そこのサンダルの君。サンダルでは入学式には出れないよ。変えはないのか?」

いや、ねーよ。あったら履き替えてるよ。
なんてツッコミが入れれるわけでもなく。

「変えはありません。」

終わったぁぁぁぁ!何か先生が仰られてるみたいですけど、全然頭に入ってこない!それはそうだよな?この空気だぞ?こっそり言ってくれよ!

「はぁ。とりあえず、それしかないなら仕方ない。さぁ、みんな入学式に行くぞ。」

助かった?のだろうか?いや、皆の目が冷たいから助かってはないな。その目を止めてくれ。深く刺さる。

こうして入学式へ行き、長い時間が過ぎ、教室へ戻る。
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