真夜中の魔法使い
魔法の課題
暖かいものが頭を包んでいる。
心地よい温もりはゆっくりと移動していて。
「・・ん、お兄ちゃん?」
薄っすらと目を開けると、唯一の家族の笑顔があった。
「おはよう。
眠りが浅いのか?」
すぐに目を覚ましたために、ミナトは少し心配そうに尋ねた。
どうしてこんなに鋭いのだろうか。
「少しだけ、ね。大丈夫だよ。
・・何かあったの?」
「ああ、学校に行ってくるから。ご飯は置いてあるから、しっかり食べるんだよ。」
そう言ってミナトはもう一度頭を撫でて、ドアの方へ向かって行った。