真夜中の魔法使い
星空のショー
「そ、空って?」
まったくこの金髪の少年は何が狙いなのかわからない。
さっきは好きにして、と言ったけれど譲れないこともある。
ミユウの背中を冷や汗が伝う。
「ん?空は空だよ。」
アキは窓の外を指差していう。
「空を、見に行くの・・?」
再びミユウの手が震え始めた。
「そう。その通り。」
「い、今の時間外を歩いたら風邪ひいちゃうかも。」
「歩くってそんな。仮にもボクたちは魔法を使えるんだよ?」
「・・・だ、だからそれが問題なの!」
ミユウは目に涙を浮かべて叫んだ。