真夜中の魔法使い
「あっ・・ごめんなさい。
少し考え事をしていて・・。」
頭を授業に切り替えようと、頭をふるふる、と振る。
目の前のナツキさんは、心配そうな顔をしていた。
「いいのよ。
さっきアキ、とか言っていたけれど、知り合いなの?」
「はい。
アキと言うのは、フレッチャー家のご子息です。
初等部の頃の同級生だったんです。」
「あら、ミユウちゃんと同級生だったのね。
継承問題で色々あるみたいで大変だなあと思っていたけれど。
まさかそんなに若いなんて。尚更可哀想だわ。」