真夜中の魔法使い
次々と紡がれる言葉に、思わずポカンとしてしまった。
ナツキさんは何か知っている・・?
そんなミユウの様子を察してか、ナツキさんはペンをとり、紙に書きながら説明してくれた。
「フレッチャー家には跡取りが2人いることは知っている?」
「はい。アキと、3つ下の弟ですよね。」
さっと家系図が描かれていく。
「その通り。
普通なら、長男が後を継ぐ。
でも、そのアキって子には一つ問題があるのよ。」
「問題って言うのは、能力とかそういうものではないんですね?」
あれほど優秀なのだから。
家督としても立派にやっていけるはずだ。問題があるとしたら、他にーー