真夜中の魔法使い
「まあ・・
怪我をしていなかったからね。いくら貴族でもただじゃおかなかった。
結果的に無傷で帰ってきちゃうんだから、俺も恐ろしい妹をもったものだ。」
「ええっちょっと、アキは悪くないんだって。私が勝手に・・」
「あいつは思ったより頭の回転が遅いみたいだから。まだ認めるわけにはいかないよ。」
「なんで頭の話になるの?
それはそうと、アキはどこ?私と一緒に連れてきたよね?」
さっきは確かに自力で立っていたけれど、相当消耗しているはずだった。