真夜中の魔法使い
「えっと、防護呪文を突破して、守衛さんに麻酔呪文でしょう。
後は変装と透明魔法、それと爆発を・・確かにこんなに立て続けに呪文を使ったことはなかったな。」
「あまり平然と言わないでくれるかな。
全く恐ろしいよ・・」
「恐ろしい恐ろしい、って失礼な!」
「ごめんってば。
いつの間にこんなに強くなっちゃったのかなって思って。」
目にかかった前髪をかき分けられて少しくすぐったい。
「お兄ちゃんのせいだからね。」
いたずらっぽく笑ったミユウ。