真夜中の魔法使い
「あっあったよ!!お兄ちゃん!」
突然ミユウが大声あげた。
いつの間にか図鑑を手に持って、床に座り込んでいる。
「あの花の正体がわかったの!」
「ほんとか・・!」
ミナトも思わず食いついて、ミユウが見ている図鑑を覗き込む。
「月下美人、かあ。」
「まさか多肉植物だったとはな。」
謎解きに成功してスッキリした様子の兄妹を見て、アキはこっそりため息をつく。
「せっかく呼んだなら僕に直接聞いてくれればいいのに。」