真夜中の魔法使い



その後も他愛ない会話をしていると、アキの首にかかったネックレスのチェーンが突然赤く光りだした。



アキは一瞬顔をしかめてチェーンを見ると、ため息をついた。



「ごめんなさい、僕そろそろ帰らないと。」


お兄ちゃんはちらっと時計を確認して少し申し訳なさそうな顔をした。



「ああ、長い時間引き止めて悪かった。」



「いえ、とても楽しかったです。」



ミユウは何事もなかったように笑うアキの様子を見て明らかな違和感を感じていた。



今は平気そうだけど、さっきの表情は・・
まるで、痛みをこらえているようだった。



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