真夜中の魔法使い
転がり込んで来た厄介ごと
アキが帰った後も、ミユウの心はあの時の表情が引っ掛かってもやもやとしていた。
「せっかく花の謎が解けたのになあ・・」
考えれば考えるほど、何か意味があったように思えてしまう。
今夜、聞くことができるだろうか。
その日の夜、ミユウはいつになく落ち着かない夜を過ごしていた。
原因はやはり、あのチェーンのこと。そしてアキをどうやって部屋に入れるかということ。
ベッドの上でクッションを抱え、本を読んでいても全く集中できなかった。
ひっきりなしに窓の方に目をむけるが、何も変わった様子はない。