真夜中の魔法使い
「ミユウ、こっちに来て?」
「え!?あ、うん。」
頭の中の思考から一気に引き戻される。
アキはまださっきと同じ姿勢で座ったままだ。まだどこか痛むのだろうか。
言われた通りに近くによると、アキはそのままミユウの方に倒れこんで来た。
「えっあっ?アキっ?どうしたの!?」
反射的に抱きとめたミユウだったが、どうしたらいいのかわからない。
「少しだけ、このまま。」
「あー、はい。」
なんだ、普通に意識はあるじゃないか。
どうしたっていうのだろう。
ちょっと、というかだいぶ心臓に良くない状況だ。