真夜中の魔法使い
何を考えているのだろうか。全く笑い事じゃない。現在進行形で彼の身体を呪いが蝕んでいるということなのだ。
「笑ってないで、早くそれを外す方法を考えなきゃ・・!」
じわり、と涙が込み上げてくる。
あんなに素敵な魔法を操るアキを傷つける呪いを、このままにはしておけない。
「だーいじょうぶ。
僕は魔力が強いから、このくらいのにはやられないよ。」
「あっ!」
アキはチェーンをつかんでフラフラと、トカゲを振って見せた。