真夜中の魔法使い
それに対して私は弱虫だから。
「アキ、アキ。
やだよ・・。そんな呪いに苦しめられるなんて。」
最悪の場合を予想してボロボロと涙が止まらなくなってしまう。
「ああごめんてば。
そんなに泣かないで。僕は大丈夫だから、ね?」
「反対呪文を見つけなきゃ・・・。これ以上アキが傷つく前に」
「ありがとう、ミユウ。」
アキが満面の笑みで頭を撫でてくれる。
アキを助けたい。
出会って間もないけれど、何故だかアキには簡単に心を許してしまった。
放っておけなくなってしまったんだ。