真夜中の魔法使い
「大丈夫なの・・?」
ミユウは自分の目を疑った。
呪いをにぎり潰す人なんて、初めて見た。
これは、アキが呪いを受けたことになるの?
「もちろん。この程度ならね。
そうじゃなくても、こいつのせいで、力が打ち消し合っちゃうから。」
アキはそう言って自分の首元を指差す。
なるほど。呪いは同時に複数効力を発することはできないんだっけか。
それはさておき。
「またさりげなく自信発言」
この程度なら一瞬で打ち破れるって。
そんなの並大抵の人には無理だ。
「ホントだからいいの。」
不敵に笑ったアキを見て、ほんのちょっぴり暖かくなった。