Dr.早瀬
「治んの?」
「え?」
「怪我。」
フットサル、また出来んの?
言いたいことが分かったのだろう。
「ああ、先生は完治まで
二週間だろうって。
その後は普通にフットサルも出来る。」
「ふうん。良かったじゃん。」
「…。」
「なに」
妙に真剣な顔でこっちを見てくるから
怪訝そうな顔をしていただろう。
「お前、優しいんだな!」
またにかっと笑う
「は?べ、つに、そんなんじゃない。」
無邪気な笑顔に調子が狂う。
なんか苦手だ、こいつ。
あたしとは真逆のタイプ。
無邪気で素直で明るくて。
あたしの持っていないモノを
持ってる。
苦手だと、そう思った。