Game Start!!
モクモクと白い煙に包まれると、次の瞬間姿が変わっていた。
こげ茶色した髪に、やさしそうな瞳が印象の青年が姿に。
「ちさとちゃん、やっぱかわええなぁ~」
強く抱きしめられると頭をなでなでされた。
「てめー離れろ!」
拓馬が間に入って、ベリッ!と私と彼を引きはがす。
そのまま、拓馬の檻の中。
「あの~誰ですか?」
まず私たちの他にプレイヤーがいるはずないのだ。
しかも、一人で。
「あぁ。ここのオーナーや!」
「お二人さん、勝手に入りやがってなぁ~まあ、色々見させてもらったでえ。なぁ、拓馬?」
不思議に思い、拓馬を見ると、オーナーから顔を反らしていた。
「もうそろそろ、出れるんちゃうの?」
「忘れてたっ!」
腕についてるスキャッチを見ると、正常に動いていた。