蓮華亭へようこそ
「お仕置きする」
「ッ!!」
悍ましい程に不敵な笑みを浮かべ、
いつもと変わらぬ口調で……。
やっぱり、それは免れないよね?
はあぁぁぁ~~~ぁ~~。
止めどなく溢れるほどのため息が。
観念した私は、潔く腹をくくった。
『お仕置き』とやらを賜ろうじゃないの!
深呼吸し、彼の次の言葉を待っていると。
「………と、言ったら?」
「へっ?」
それって、どういう事?!
お仕置きはしないって事?
そう………なの??
いつもの彼らしくないじゃない?
腑に落ちない私は小首を傾げていると、
「アホ面だぞ」
「ッ?!」
「フッ。まぁそう、ガッカリするな」
「へっ?」
「お仕置きなんて、いつでも出来る」
「なっ?!!」
―――――――カタッ
食事を終えた彼は、席を立ち、
テーブルをくるりと回り、
「ぐっすり寝てる所を起こして悪かったな、希和」
「ッ////////」
「それ食べ終わったら、また寝てろ」
「…………はぃ/////////」
彼は去り際に私の頭を軽く撫でた。
それも、貴重で極上のスマイルで。
ここ数日、
体調不良の私を気遣い
不気味なほどに超絶優しい彼。
時々……いや、常時、毒を吐くし、
態度は一貫して俺様だけど、
時より優しい王子様が降臨する。
そんな彼に私は、
――――――――24時間お仕えする。
モテる彼の護衛も兼ねて……。
『オレ様専務を24時間 護衛する』より
近未来の2人のSweet branch♪
◇◆◇◆◇◆
如何でしたでしょうか?
―――――いつの話?
それは、完読された方のみ分かる事。
ちょっとネタバレ的な感じになりましたが、
愉しんで頂けたら幸いです。
2014.05.05 蓮条 拝