あの頃の君へ〜eternal love〜
『ハハッ!ばーか。』



『俺は今までお前の誕生日すら
まともに祝ってやれなかったんだ。』



『だから、今日は特別な。』



『まぁ、またそのうち来ようぜ?』



『うんっ♪』



2人にとって初めての遠出は
たった1泊2日の小旅行だった。



それでも彼女は心の底から
この旅行を楽しんでくれた。



会社員になってもうすぐ半年。



時間も休みも合わずに
毎日苦労も多いけれど、



日の光を浴びて平和に暮らせる事が
こんなに幸せだったなんて知らなかった。



『美希、もっと食えよ。』



『ほら‥』



フォークを右手に持って
一口大のケーキを彼女の口元へ運ぶ。



その笑顔を見れただけで
俺の胸もまたいっぱいになった。



可愛いくて愛おしくて。
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