あの頃の君へ〜eternal love〜
『分かりました。』



『俺、来週から店に戻りますよ。』



『ほ、本当か!?』



『ええ!』



『俺に出来る事があれば
ぜひ協力させて下さい。』



『ああ!頼むよ!』



『お前に会えるのを楽しみに待ってる。』



電話を切って、



ソファに深くもたれ掛かると
俺は咥えたタバコに火を付けた。



吐き出した煙が細く長く
ゆっくりと高い天井へ伸びていく。



俺がまたホストをやると知ったら
彼女はどんな顔をするだろう。



それを想像した時
不意に嫌な予感がした。



なぜだろう?



それは自分でも分からなかった。



しかし、



この1本の電話が後に俺の人生を
大きく左右する事になるとは‥



あの頃の俺には
知る由もなかった。
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