あの頃の君へ〜eternal love〜
俺は秀吉を仰向けに寝かせると



上半身を支えるように
そっと抱き上げた。



『秀吉っ!!しっかりしろ!!!』



『あと10分で救急車が来る!!』



『だから頑張れっ!!』



『うん‥。』



『‥‥‥ありがとう。蓮‥。』



薄っすらと目を開けて



秀吉が今にも消えてしまいそうなほど
小さな声で力なく答えた。



流れる血は止まる事なく
どんどん溢れてくる。



空は雨脚も強まり



陽の沈みかけた街は
薄暗くどんよりとしていた。



何処からか聞こえる雷の音。



これは嵐の前触れなのだろうか?



秀吉の体温も少しずつ
下がっているような気がした。
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