あの頃の君へ〜eternal love〜
こんな状況で彼女は一体
どんな話をするのだろうか?



俺よりもずっと辛い思いをしているのは
彼女のほうだというのに。



『ふぅ‥‥。』



VIP席のソファに腰を下ろして



アイスコーヒーを片手に



俺は少しでも気分を落ち着かせようと
タバコに火をつけた。



しばらくの間、



モクモクと天井にのぼる煙を
眺めていると



髪をまっすぐに下ろしたマコさんが
薄暗いVIP席に顔を出した。



『こんばんはっ♪』



『あっ、ああ‥。』



驚いた。



彼女はいつもと変わらぬ笑顔で
店にやって来たからだ。
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