あの頃の君へ〜eternal love〜
『おはようございます。』



『ああ。おはよう!』



気分も晴れぬまま店に着くと



俺は乙黒さんに一礼し
誰もいない店内を巡回した。



無音で薄暗いいつもの風景。



それなのに、



今日は普段よりずっと暗く感じるのは
きっとマコさんがいないからだろう。



LEGENDに来てもう1年。



磨き上げた黒いソファに触れると
色々な事を思い出す。



楽しかった事も辛かった事も
今思えば全てが良い思い出だ。



店長になり2年目を迎えた今



俺が目指すのは
もっともっと上へ行く事。



その目標を達成したら
俺は必ず自分の夢を実現させる。



そんな事を思いながら
1人口元を緩ませると



少し離れた事務所から
乙黒さんが俺を呼んだ。



今日はどうやら
俺に大事な話があるらしい。
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