あの頃の君へ〜eternal love〜
すると、



いつも冷静な乙黒さんの頬が
少しだけ緩んだ。



それはまんざらでもなく



まるで何かを確信しているかのような
顔つきをしていた。



『君が入社してからLEGENDの
売上げは過去最高に上がった。』



『その経験から私は君に全ての
業務を任せたいと思っている。』



『もちろんプロデューサーは君だ。』



『どうだ?蓮。』



『八王子で新たな風を
吹かせてみないか?』



夢にまで見た店のプロデュース。



突如降って湧いた話に



戸惑う気持ちも恐れすらも
すぐに何処かへ吹き飛んで行った。



"俺なら出来る"



ついにこの時が来たと思った。



だから俺は満面の笑みでこう答えた。



『その仕事、是非俺に任せて下さい。
八王子でも必ず成功してみせますよ。』



‥と。
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