あの頃の君へ〜eternal love〜
丸いかごのバスケットに納められた
可愛いらしいピンクの花々。



それを手に取ると



彼女は1つ1つ丁寧にホールの中央や
カウンターの上にそれらを置いてくれた。



まだ誰もいない店内には



既にあちこちから届いた
沢山の祝い花で溢れているが、



俺にはどんなに豪華な花よりも
彼女の花が1番輝いて見えた。



『お店、いよいよオープンですね!』



『はい!』



『朝早くから本当にご苦労様です。』



『いや、とんでもない!』



『こちらこそ、こんな時間に
お願いしてすみませんでした。』



『でも、すごく助かりました。』



『どうもありがとう。』



『そんな!私は何も‥!』



『では、お仕事頑張って下さいね!』
< 870 / 1,028 >

この作品をシェア

pagetop