BEAST POLICE
鮫島組組長は報復を恐れ、組の人間に対しても所在を隠した。

この抗争は特定危険指定暴力団組織で勃発したという事もあって、ヤクザばかりか一般社会にまで広く影響を及ぼす格好となった。

繁華街の多くは火が消えたようになってしまい、深刻な状況だった。

都内を中心に、昼夜を問わない拳銃発砲や爆発物の投擲が繰り広げられ、一般市民も巻き添えを受けた。

鮫島組事務所に鬼首會組員の運転するダンプカーが突っ込み、警察官が負傷。

歩道で鮫島組元組員と一般人の四人が歩いていた所へ車が突っ込み、銃を乱射、元組員と一般人二人の合わせて三人が負傷。

鮫島組長の家にダンプカーで突入しようとして電柱に激突、銃を乱射。

同じく鮫島組長宅に消火器爆弾が投げつけられ、警備中の警官三人がパトカーの中で撃たれて負傷。

警察側は一連の抗争を敢えて長期化させる事によって鬼首會と鮫島組の弱体化を狙った思惑があったという見方もある。

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