BEAST POLICE
「やめとけ雛罌粟。極道ってのは馬鹿なんだ。言っても分かりゃしねぇよ」

呆れる蓮杖。

「おっと…馬鹿は極道だけじゃなかったな…」

その視線が、巽にも向けられる。

「もちっと要領よく立ち回れば、お前も出世できるだろうによ、巽」

「興味ねぇな」

弾丸を確認したコルトローマンをホルスターにおさめながら、巽は鼻で笑った。

「悪党見て見ぬふりして出世するくらいなら、拳銃ぶっ放してぶち殴って、始末書書きながらでも下っ端刑事でいる方がマシだ」

まさしくその性は野獣。

己の思うが儘に暴れて悪党を叩き潰す、獣だった。

< 178 / 490 >

この作品をシェア

pagetop