BEAST POLICE
「さ、入って」

「……」

男性の言葉に、環は躊躇する。

「どうした?」

ニヤニヤと笑いながら環を見つめる男性。

「こんな所まで来たという事は、もう覚悟は決まっているんだろ?」

男性はゆっくりと、ドアの所に立つ環に歩み寄ってきた。

「芸能界でウチのプロダクションは、最大手と言ってもいい…老舗プロダクションだからね…人気タレントも多く輩出している。芸能界での発言力もある…そんなプロダクションの社長である僕は、芸能界の大物フィクサーと言っても過言じゃない」

ジリジリと近づく男性。

「昔から言うだろう、寄らば大樹の陰ってね」

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