BEAST POLICE
「何言ってるんですか、知ってますよそんなの」

環は笑った。

「巽さんは警察ですもん。私だけ助けてちゃ正義の味方失格です」

「何が正義の味方だ」

自嘲するように巽は呟いた。

「犯罪者相手なら過剰な暴力も振るうし、拳銃だってぶっ放す。『俺の法律』で犯罪を見逃す事もある…正義の味方名乗れるほど、公明正大じゃねぇよ」

「でも本当に悪い人は見逃さないでしょ?悪くない人には暴力も振るわない」

環は断言する。

「巽さんみたいな刑事さんもいないと、きっとこの街は守れないんですよ」

< 238 / 490 >

この作品をシェア

pagetop