BEAST POLICE
巽は事のあらましを、鬼首に語って聞かせる。

「そいつは大事だな…ま、頑張って解決してくれ」

煙草の吸い殻を指で弾き、呟く鬼首。

そんな彼の手に。

「!?」

巽は手錠をかけた。

「…何の真似だ」

「煙草の吸い殻を捨てた。迷惑条例違反だ」

「逮捕するほどの事か?」

「なら、鬼首會元若頭の夏木殺害の容疑でもいい…てめぇを関東刑務所に収監する。俺の法律でな」

「……」

ギロリと巽を睨む鬼首。

「…まだそんな眼が出来たんだな。堅気の生活で、すっかり牙が抜け落ちちまったかと思ったがな」

巽は笑った。

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