BEAST POLICE
関東刑務所グラウンド。

迫って来る受刑者達と対峙する巽、鬼首。

と。

「てめぇは根津を追え」

鬼首が一歩前に出た。

「何?」

巽が鬼首の横顔を見る。

「この人数を一人で相手するつもりか」

「チンタラしている暇はねぇだろう…根津はこうしている間にも、刑務所の脱獄を企ててるかもしれねぇ…三十人殺しの殺人鬼だぞ。野に放たれたら何しでかすか分かったもんじゃねぇ」

鬼首は拳を鳴らした。

「二人とも足止めされるよりは、てめぇ一人だけでも、さっさと根津を追った方がいいんじゃねぇのか」

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