BEAST POLICE
鬼首の言い分も尤も。

「…くたばんじゃねぇぞ、鬼首」

巽は素早く踵を返し、グラウンドの奥へと走っていく。

「さて…」

鬼首はパシッと拳を掌に打ち付けた。

「どいつからぶっ飛ばされてぇんだ…一歩前に出ろ」

一対多数の戦いに気合を入れる。

ところが。

「アンタ…鬼首 春樹か?」

数百人はいようかという受刑者達は、鬼首に襲い掛かろうとはしなかった。

「鬼首會の二代目組長、鬼首 春樹だよな?」

「…だったらどうした。もう鬼首會は潰れちまったがな」

睨みを利かせる鬼首。

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