BEAST POLICE
元極道とはいえ、巽は鬼首を心の底では信頼していた。

刑事と元暴力団組長という敵対関係にあっても、鬼首だけは、真に裏切る事はないと思っていたのだ。

「まだまだ甘ちゃんって事スね、俺も…」

「泣き言を言っている暇はない」

すぐに対策本部に連絡を入れる倉本。

「鬼首達の方は、刑事部長に緊急配備をするよう要請する。自分達は根津の足取りを追う。絶対に奴を刑務所の外に出すな」

「了解です」

巽もショルダーホルスターからコルトローマンを取り出し、予備の弾薬を装填する。

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