BEAST POLICE
道着を着替えて、巽と倉本は会議室へと移動する。

「本日正午頃、政治思想組織のメンバー5人が、関東山中にある山荘の管理人の妻を人質に立て籠もった」

「政治思想組織?」

「…いわゆる過激派という奴だ」

巽の言葉に、刑事部長は答える。

「過激派グループは散弾銃、ライフル、拳銃、パイプ爆弾などを所持しており、切り立った崖に建てられている山荘の為、犯人に有利な構造である事、頻繁に犯人が発砲してくる事もあり、一般の警察官では人質の安否確認、犯人の割り出しの為の偵察すら儘ならない状態だ」

「……」

倉本は無言のままで話を聞いている。

「そこでお前達二人に現場に向かってもらい、人質の救出及び犯人グループを逮捕してもらいたい」

それが刑事部長からのミッションだった。

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