BEAST POLICE
「救急車だ!すぐに救急車を呼べ!」

近くの警察官に怒鳴りつつ、巽はゆっくりと向き直る。

その眼は、真っ直ぐに鬼首へ。

「正直…極道モンとはいえ、てめぇにゃどこか親近感を持ってたんだがな…所詮は警察と極道だったか」

「そういう事だ」

鬼首は言う。

「戦後闇市の時代から、警察は表の治安を守り、極道は水面下で表沙汰にならない揉め事を処理してきた…警察と極道は表裏一体…どっちも存在する事で、日本って国は守られてきた…だが…」

「ああ、わかってる」

巽は拳を握り締める。

「治安維持組織と犯罪集団だ…水と油、交わる事はねぇって事だ」

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