BEAST POLICE
周囲では、警官、鬼首會、三合會の三つ巴の乱闘が続いている。

が、警察が優勢になってきたか。

三合會は押される形となってきている。

警察の手の内を知っている鬼首會は、大打撃を受けないうちに退くだろうし、肝心な敵である三合會は確実に叩くだろう。

警察も鬼首會も、当面の目的は果たせたという事になる。

最早、組長である鬼首が手を下す必要はない。

彼は彼で、個人的な因縁を果たせばいい。

「思えば麻薬密売ルートの捜査ん時以来…腐れ縁だったな」

ジリジリと動く巽。

「たかがヤクザだと思っていたが、てめぇとこんなに長い付き合いになるとは思わなかったぜ…歌舞伎町の一弱小暴力団だったてめぇが、いまや国内最大の暴力団組織の組長だからな」

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