BEAST POLICE
向井 環誘拐監禁事件①
「こんにちは」

病室に入ってきたのは、巽と、見慣れない…しかし誰もが知っている少女であった。

「……」

三合會進出事件の際、脇腹を刺されて入院していた倉本は、その少女の顔を見て珍しく目を見張る。

「おい巽、彼女は確か…」

「はじめまして」

少女は丁寧に頭を下げる。

「グラビアアイドルをしています、向井 環といいます。巽さんには以前何度か事件の際に助けて頂きまして、それ以来親しいお付き合いをさせて頂いています」

「おい、別に付き合ってないだろ」

巽が環の後頭部をペシッと叩いた。

あいたっ、と小さく声を上げる環。

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