BEAST POLICE
まさか本当に神隠しにあったというのか。

そんな非科学的な事さえ考えてしまいそうになる巽。

と。

「巽刑事」

一人の警察官が巽に歩み寄ってきた。

鑑識課の警官だ。

「少し気になる事がありまして…」

「気になる事?」

「ええ」

警官は頷く。

「マンション住民の全員から任意での指紋採取を行ったんですが…一人だけ、指紋が照合不可能だった者がいるんです」

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