Dark Moon&Star's 完結
段々力を込めて来る、彼の腕をあたしは空いてる手で掴む。


「離して」


そう言い、あたしも彼の腕を掴む腕に、力を込めた。


それでも中々離してくれない彼の腕を、無理やり引き離した。


おかげで、あたしの腕は赤くなる。


「痛いんだけど」


あたしは彼に、そんな言葉を向ける。


彼は、そんなあたしのことを睨みつける。


「そんな目で睨んでも、怖くもなんともないから」


あたしは、彼にそう言い捨る。


「あんたの目、濁ってる。そんな目じゃ、何も見えない」


あたしはさっき思った言葉を、口にする。


あたしは彼らから視線を外し、中にいる子達を見る。


どいつも、こいつも、、、


始めて、彼らに会った時と同じ目をしてる。

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