Dark Moon&Star's 完結
「俺が教師になって、何人もの生徒を送り出した」


サクはパパとママと同い年だから、、、


教師生活、25年ってことか。


なら、送り出した生徒の数は、数知れずってとこか、、、


「けど、みんな同じなんだよ」

「同じ?」

「あぁ。社会に出る奴、一握りの進学者。進む道は違えど、同じ所で躓く。それは、仲間以外の人間と触れ合ったことがないからだ」


あたしはサクの顔を見る。


「人を心から、信じられねぇんだよ。仲間以外。だから、雫月にした。高校のうちから、あいつらが仲間以外の人間を信じられるように」

「でも、、、彼らにとって、あたしが信じられる人間なれるか、わからない」


だって、あたし自身。


そう、大それた人間じゃない。

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