【リメイク前】大きな桜の木の下で【完】
念の為携帯から電話をかけてみたが、予想通り繋がらなかったことには落胆した。
本気で周囲との関わりと断ち切っているのだろうか。
どうしていきなりこんなこと……。せめて理由さえ分かれば。
だってこのままじゃ納得いかないよ。
モヤモヤとした気持ちのまま迎えた昼休みには浅はかな期待をしつつも桜の木の下に行ってみたけど、やっぱり桜夜くんの姿はそこにはなくて。
気が沈んだままやってきた放課後、教室の掃除当番をする私の耳に入ってきたのは、桜夜くんが急に転校してしまったことについて話すクラスメイトの会話。
「曽根くんどうしちゃったんだろうね~」
「なんか曽根の家複雑だったみたいだよ。親と一緒に住んでなかったんでしょ?」
「マジー?やっぱ家庭の事情かぁ。でもいきなりすぎるよね~」
耳を塞いでしまいたくなるほどに、聞いているだけで辛い話題だった。
本気で周囲との関わりと断ち切っているのだろうか。
どうしていきなりこんなこと……。せめて理由さえ分かれば。
だってこのままじゃ納得いかないよ。
モヤモヤとした気持ちのまま迎えた昼休みには浅はかな期待をしつつも桜の木の下に行ってみたけど、やっぱり桜夜くんの姿はそこにはなくて。
気が沈んだままやってきた放課後、教室の掃除当番をする私の耳に入ってきたのは、桜夜くんが急に転校してしまったことについて話すクラスメイトの会話。
「曽根くんどうしちゃったんだろうね~」
「なんか曽根の家複雑だったみたいだよ。親と一緒に住んでなかったんでしょ?」
「マジー?やっぱ家庭の事情かぁ。でもいきなりすぎるよね~」
耳を塞いでしまいたくなるほどに、聞いているだけで辛い話題だった。