【リメイク前】大きな桜の木の下で【完】
「な、なんでオレのこと知ってんだ…」
「あー、そっか。こっちのお前は俺のこと知らないもんなァ」
「はあ?こっちとか意味わかんねぇ。つかテメェもしかして噂の幽霊じゃ……?」
顔を引きつらせている寺島くんの考察に、ぞっと背筋が凍る。
全身に鳥肌を立たせながら、言われてみると特徴が合致していることに恐怖心が膨らんだ。
あまりの衝撃に足が竦んで動けなくなってしまった私を置いて、寺島くんは変な悲鳴を上げながら走って逃げてしまう。
ええっ、酷いよ!なんで私のこと置いてくんだよ!
こういうの大が付くほど苦手なのに!好きな女を置き去りにするなんて、男にあるまじき行為じゃないか!
内心喚き叫ぶ私ではあったが、表面では恐怖に身を震わすことしかできない臆病者である。
噂の霊と思われる彼は寺島くんが逃げた方からこちらに視線を移動してきて、私の瞳を捕らえた。
ひいいっ、金縛りかけられる!?というか既に脚が動かない状態なんだけど。
「あー、そっか。こっちのお前は俺のこと知らないもんなァ」
「はあ?こっちとか意味わかんねぇ。つかテメェもしかして噂の幽霊じゃ……?」
顔を引きつらせている寺島くんの考察に、ぞっと背筋が凍る。
全身に鳥肌を立たせながら、言われてみると特徴が合致していることに恐怖心が膨らんだ。
あまりの衝撃に足が竦んで動けなくなってしまった私を置いて、寺島くんは変な悲鳴を上げながら走って逃げてしまう。
ええっ、酷いよ!なんで私のこと置いてくんだよ!
こういうの大が付くほど苦手なのに!好きな女を置き去りにするなんて、男にあるまじき行為じゃないか!
内心喚き叫ぶ私ではあったが、表面では恐怖に身を震わすことしかできない臆病者である。
噂の霊と思われる彼は寺島くんが逃げた方からこちらに視線を移動してきて、私の瞳を捕らえた。
ひいいっ、金縛りかけられる!?というか既に脚が動かない状態なんだけど。