恋のはじまりは曖昧で
ラグに足を投げ出して座り、いろいろチャンネルを変えて番組を見ていても内容が頭に入ってこない。
今日は子守りという慣れないことをしたせいで、疲れているのかも知れない。
テレビを消してお風呂に入る準備をするために立ち上がった。
まず、お湯はりのボタンを押し、湯船にお湯を張るまでの時間にシンクに置いていたお皿を洗った。
洗い終わった頃、お風呂が沸いたという音声が流れたので、着替えを手にお風呂場に向かった。
入浴剤を入れて湯船に浸かり、身体の疲れをとる。
お風呂からでると、歯磨きも済ませ、いつでも寝れる状態でベッドへ寝転がった。
ゆっくりと目を閉じ、今日の出来事を思い出していた。
虎太郎とのことは、ひとまずおいといて……。
田中主任が私の部屋にいたんだよなぁ。
それに、私の手料理を食べてもらって、美味しいと言ってくれた。
日頃から料理をしていてよかった。
何事も積み重ねって大事だよね。
今夜はいい夢が見れるかも、なんて思いながら眠りについた。